vol.4 竹竿と竿掛のバランスについて
商売柄、釣り場で釣り人の竿と竿掛のバランスを見てしまします。
意外に竿の長さにに合っていない竿掛を使用されておられる方を多く見受けられます。簡単に考えますと短い竿には竿掛を短くする。また、長く自重のある竿には太目で長い竿掛を使用すれば良いと思います。が、しかし釣行当日、予定していた竿を使用するかは、状況によって変わる場合がございます。竿ケースに竿掛を何組も入れることは難しい問題となります。そこで考えますには、2組の竿掛けを持参すれば良いかと思います。特に竹竿を使用される方には大きな意味があります。
何故か?
長い竿掛けに短竿を乗せますと竿掛先端(頭)部分に穂先が乗りバランスが悪く、癖がでやすく竹竿の為に良くありません。
竹竿を使用する場合の竿掛の理想
竿掛に竿を乗せた時に水中に穂先だけが入るぐらいが良い!
長竿使用時、短い竿掛を乗せるのは厳禁!
水中に穂先・穂持・三番と入りますと合わせた時の水の抵抗が大きくかなりの負担が掛かる上、込みも変化しやすくなり竹竿使用時、もっとも気を付かうようにして下さい。
込みが悪くなりますと以前述べました様に癖がでやすく抜ける原因もつながります。
※頭を付けたまま竿ケースにしまうと芽割れをおこす原因ともなります。理由は、頭を抜かないと次回使用時も同じ位置で弓を入れますので耐えず太陽にあたる部分が同じ箇所になり胴漆が飛びやすくなり芽割れをおこします。
水面に向く位置も同じで竿掛がいつも上下同じとなりますので必ず頭を抜いて竿ケースに入れて頂きたいものです。
竹の竿掛が重要視されるにはバランス、竿を置いた時の感触、竹のテーパー、太さ等さまざまな観点から選ばれるものと思います。竹は節数・テーパー・太さと同じものが殆どありません。
現在竿師さんの間でも良い素材を入手することは大変難しく苦労しており、お客様の要望を答えられずに深く心を痛めております。竿掛は竿以上に神経を使って頂ければ竿師さんも喜ぶものに違いありません。ご使用の竿掛・玉の柄を一度ご覧頂き漆の飛び具合、弓・頭の込み具合も点検されることにより一層永く愛用出来ます。